
特集 “マップ&リスト参加者のコラボレーション”
産学協同で海洋プラスチックゴミを、ペットボトルホルダーにアップサイクル。サーキュラーエコノミーを身近に体験してもらう商品開発プロジェクト
産学協同で海洋プラスチックゴミを、ペットボトルホルダーにアップサイクル。 サーキュラーエコノミーを身近に体験してもらう商品開発プロジェクト
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房総サーキュラーエコノミー推進協議会(以下 協議会)は、市民の皆さま、産業界の皆さまと一緒にサーキュラーエコノミー(循環経済 以下 CE)を推進していくために、CEマップ&リストを作成・公開。また、CEマップ&リストに参加いただいた企業・団体同士のコラボを応援しています。
今回は、CEマップ&リストに参加している、昌和プラスチック工業株式会社、株式会社セイコーインターナショナル、千葉県立茂原高等学校がコラボして、長崎県対馬に流れ着いた海洋プラスチックゴミを、ペットボトルをぶら下げて持ち運ぶための、ペットボトルホルダーにアップサイクルしたプロジェクトをリポートします。


昌和プラスチック工業の代表で協議会の監事を務める内川さんは、「今回のプロジェクトの目的は、広域にまたがる課題を改善するための製品化で、また、今回得られた開発販売方法を、他の地域や企業間にも広げるためのもの、と自分自身は位置づけています」と語ります。




2024年9月、茂原高校と昌和プラスチック工業、協議会は、セイコーインターナショナルの関東第一工場を訪問し、周辺各国から長崎県対馬に流れ着いた海洋プラスチックゴミの一部を回収・分別して、再生プラスチック原料としてリペレット化(原料化)している工程等を見学しました。
対馬における海洋ゴミの実態や、工場でリペレットとしてプラスチック原料に生まれ変わる様子を目の当たりにした茂原高校生は、早速、海洋ゴミを価値あるモノへと生まれ変わらせるアイデアの検討を始めました。
茂原高校は、SDGsをテーマとした探究活動の一環として、高校生視点による再生プラスチックを活用した製品デザイン等を実践しています。

2025年1月、茂原高校生より、セイコーインターナショナルに対して、商品開発のためのプレゼンテーションが行われ、高校生ならではのライフスタイルに根差した、ペットボトルをぶら下げて持ち運ぶための、ペットボトルホルダーのアイデアが提案されました。
「高校生の思いを、ぜひ商品化してあげたい」という社員の熱意に後押されてプレゼンに参加した昌和プラスチック工業の内川さんは、「海洋プラスチックを再利用した製品を通して、海洋ゴミ問題を伝えるために、ペットボトルホルダーという日常的なアイテム、また、親しみやすく人目をひくクジラのようなイメージを選択する等、彼ら彼女たちの等身大の言葉でストーリーが語られ、とても感動的でした。
ネーミングは、プラスチックをリサイクルしたホルダーであることから、 “プラクルホルダー” に決まりました」と当時の様子を、興奮気味に話してくれました。


その後、製品化に向け七転八倒するなか、茂原高校生が昌和プラスチック工業を訪問して3D設計を学びながら3Dデータを作成。これに応じて、同社社員も3D設計を学び始め、数多くの3Dモデルを試作する等、高校生によって同社が活性化される、といった副産物が得られたそうです。
セイコーインターナショナルのリペレットブランド “〜海ゴミを資源に変えるマテリアルリサイクル〜 Re:Ocean@TSUSHIMA” を担当する服部さんは、「漂着した数千トンものゴミで覆い尽くされた対馬の海岸を見える化し、製品化された “プラクルホルダー” を手に取った人が『これは何の素材?』『なぜ対馬なの?』と海洋ゴミ問題に関心を持つきっかけになることを願っています。
さらに、素材として回収・再利用することで、直接的にゴミを減らすことができることを伝えたい」とプロジェクトにかける思いを語ってくれました。

“プラクルホルダー” は、スマートフォンを立て、動画を視聴する機能も
“プラクルホルダー” は、次の日時・場所で販売されます
2025年7月26日~27日 10:30~16:30。茂原七夕まつり、七夕みらい横丁に茂原高校出店ブースにて初回販売。
七夕期間中は好きな海洋生物のカラーとホルダーをその場で組み立てるワークショップ形式によって、500円で販売。
是非現地でチェックしてみてください!
なお、今後は、水族館等に販売を広げていく予定とのこと。
協議会は、CEマップ&リストに掲載いただける企業・団体の参加をお待ちしています。
また、 CEマップ&リストに参加いただいた企業・団体同士のコラボを応援しています。
お気軽にお問い合わせください。
▶︎昌和プラスチック工業と茂原高校による、ペットボトルキャップを先割れスプーンにアップサイクルしたプロジェクトはこちら
▶︎昌和プラスチック工業とセイコーインターナショナルによる、海洋プラスチックゴミをキーホルダーにアップサイクルしたプロジェクトはこちら
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